<書籍を知る>天才とダイバーシティ&インクルージョン#天才を殺す凡人

本学経営学部の中原淳先生も絶賛した『転職の思考法』の著者である、北野唯我氏が1/18日に新著「天才を殺す凡人」を出版する。

NAKAHARA-LAB-立教大学経営学部中原研究室>

妄言・暴言シリーズ!? 「就活本」を読むくらいなら「転職本」を読め!?:「転職の思考法」書評

 

昨年2018/2/23に、ブログ公開から数日で約40万PVと超バズった内容をベースに書かれたものだ。

凡人が、天才を殺すことがある理由。ーどう社会から「天才」を守るか?『週報』

「どうして、人間の創造性は、奪われてしまうのだろうか」 天才と呼ばれる人がいる 天才は、この世界を良くも悪くも、前進さyuiga-k.hatenablog.com

 

出版前に、冒頭の50ページを読む機会を得た。

この本は、天才を個人、そして組織がどう受入・包摂していくかという、ダイバーシティ&インクルージョンの話しだと思った。

私はしょうがいのある学生、外国人留学生のキャリア・就職支援を担当している。社会的には少数者と言われる学生の支援をしていると、日本の企業(組織)が、そして私を含めた個人が、多様性を受け入れるのが本当に苦手だということを痛感する毎日だ。

これと同じように、日本の組織、個人は天才を受け入れることも苦手だ。

 

本の中では、天才、秀才、凡人を以下のように表現している。

キャプチャ

天才

独創的な考えや着眼点を持ち、人々が思いつかないプロセスで物事を進められる人

 

秀才

論理的に物事を考え、システムや数字、秩序を大事にし、堅実に物事を進められる人

 

凡人

感情やその場の空気を敏感に読み、相手の反応を予測しながら動ける人

 

私を含めて大多数の凡人は、あまりに独創的でぶっ飛んでいる天才を理解できないのだ、いや理解しようとしないのだ。

 

私の仕事に話を戻すと、大学にも多くの天才がいる。教員だ。彼らは私の理解を完全に超えている。

・大切な会議(教授会)で議論が白熱しているにも関わらず、数人の教員が同じ会議室の中で別の会議(学科会議)を始める

・書類に不備があり、再度来てもらうようにお願いした時に、「こんな重いハンコ※をまた持ってこさせるのですか!」と激怒する

※パソコンではなくハンコ。超金属でできたハンコではなく普通のハンコ

・会議に大幅に遅刻し、「いやー携帯が壊れてしまって電話も繋がらなくてごめんね」と言って、席についた2分後にプルル、プルル・・・「もしもし、あっ、本忘れてきちゃった。ごめんごめん。今から取りに行くね」と会議室を出ていき二度と戻ることがない

などなど、枚挙にいとまがない

※注意:全ての教員がこうではないことは申し伝えておく。あくまで大半の教員だ。

 

社会的には常識がない面をもっている一方で、所属する学会の学会長だったり、行政の諮問委員をしていたり、世界中で引用されるような論文を書いていたり、企業からひっきりなしに共同研究のオファーが来る等、特定の領域においてはその特別な才能を存分に発揮している。

大学教員(研究者)は自分の才能を思う存分に発揮する場所を見つけることができた恵まれた人たちかもしれない。しかし多くの天才はその場を得られずにその才能を殺されていく。

 

天才に限らずあらゆる人が自分の輝く場所を見つけることができる、「ダイバーシティ&インクルージョン」そんな言葉さえない、そういう世の中になることを切に願う。そして、『天才を殺す凡人』がその一助を担うことを期待している

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<書籍を知る>『働く大人のための「学び」の教科書』 中原淳

中原先生の研究内容がより実践的な形でわかりやすくまとめられていて読みやすかった。実践しないといけない。

・大人の学びとは、「自ら行動するなかで経験を蓄積し、次の活躍の舞台に移行することをめざして変化すること」と定義しますp28-29

・行動②本を1トン読む。本を読むことは「他者の経験や思考を代理学習すること」p100

・グラノベッターという社会学者は、キャリアの転機は、「弱い紐帯(弱い人同士のつながり)」からもたらされるという研究知見を提出しました。p237

<社会を知る>立教大学野球部優勝で感じた東京六大学野球のコンテンツ力と母校愛

立教大学野球部が東京六大学野球で今世紀初の優勝、更には全日本大学選手権で半世紀ぶり(59年ぶり)の優勝を果たした

それに伴い、立教大学野球部の祝賀パレードが6月12日に行われ、JR池袋駅から立教大学池袋キャンパスまでの約1キロの沿道に、約5,000人のOB・OG、学生、教職員、地元関係者が駆けつけた。

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盛り上がるパレード

まずは、野球部の部員に「感動をありがとう」と伝えると共に、個人的に感じたことについて2点ほど記したい。

東京六大学野球のコンテンツ力
広告効果は60億円(『箱根駅伝』,生島 淳,2011)と言われているように、大学スポーツのコンテンツで言えば箱根駅伝が圧倒的な力 を持っているが、東京六大学野球のコンテンツ力も相当なものであるということに気づかされた。

関西出身の僕は、東京に出てくるまで箱根駅伝も東京六大学野球もほとんど知らなかったし、今でさえ、正直言うと 興味があまりない(なぜ東京ローカルの大会が注目されるんだ!という関西人特有のひがみも潜在的にあるのか・・)

しかしながら、関西の大学スポーツで優勝パレードをするという話しは聞いたことがないし、箱根駅伝や東京六大学野球のような大学スポーツコンテンツは他にない。

六大学野球のブランド力(100年以上の歴史)

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 希少価値(立教大学の優勝)

がなせる業なのだ。

立教野球部の優勝を通して、普段はバラバラの人生を送っている約5000人が大学に集まり一つになる。

祝賀パレードでの「学生」、「OBOG」、「教職員」、「地域」の一体感は素晴らしかった。

 

パレードでは様々な場面に遭遇した。

・「立教に入って本当によかった」と喜んでる学生がいた。

・いつも、後輩支援で協力してくださるOBの方は、「この日に合わせて退院してきた。このタイミングで見れるなんて感激だよ。こんな日がくるなんて」涙ながらに語ってくださった。

・付属中学野球部のお母さん方は「息子達も将来あの車に乗れるといいわね」と話している。

・通りすがりの若い人が「街に愛されすぎ」と呟いていた。

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行政、企業、商店街の方々、様々な人々の協力によりパレートは行われた

それを見て、僕も嬉しかったし、東京六大学野球、そして立教大学野球部は大学として絶対に大切にするべき存在だと感じた。

母校愛の力
一方で、嬉しいだけではなく、羨ましいとも感じた。

同僚には多くの立教卒がいる。特に私の部署は卒業生が多いのだが、皆の喜びぶりが半端ないのだ。

・全日本大学選手権の決勝戦を観戦した複数の同僚が号泣していた

・いつも冷静沈着、どちらかと言えば斜に構えて人と群れない若手職員が、FBで「ウエイウエイ」を連発した投稿をしている

※ウェイウェイ(『パリピ経済』,原田曜平,2016):若者が集団で騒ぐさまを、若干の自虐(もしくは軽蔑)をもって形容する擬態語

・昼休みに喜びを爆発させる職員がいる(下記写真参照)

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僕はこの職場で働いて8年、「卒業生ではない」ことに違和感を感じたことはなかった(鈍感なのか)。

むしろ8年間立教にいるんだから、4年間しかいなかった学部卒業生よりも立教愛があるとさえ思っていた。

初めて、卒業生としてこの職場で働く同僚のことを羨ましいと思った。

僕は試合を見て泣けなかったし、「ウエイウエイ」と投稿もできなかった。ましてや、あんな恥ずかしいかっこで写真は撮れない(上記写真参照)

18~22歳、青春真っ盛りの4年間を過ごした場所は特別 なのだ。青春を過ごした場所を職場にできる同僚達を心底羨ましいと思った。

何十年立教大学で働こうと、僕は卒業生と同じように立教大学を愛することはできないと思う。

 でも、

学生にとって特別な4年間に関わるものとして、立教愛ではかなわなくても、学生愛だけは負けないようにしたい。

※1枚目写真:(C)立教スポーツ

<社会を知る>「大企業で働くこと-大企業で奮闘する若手社​員に聞く-(One JAPAN×立教大学)」見学レポート

キャリアセンターが主催するグローバル企業勉強会のスピンオフとして、学生サポーターの横川さん(立教大学文学部史学科所属・NTT東日本内定)が

「大企業で働くこと-大企業で奮闘する若手社員に聞く-(One JAPAN × 立教大学)」

を企画・実施したので、レポートします(私は単なる参加者)

今回コラボしたOne JAPANは、大企業の有志団体で構成されるプラットフォームで様々な活動を行っていて、今回は大学生との初コラボ企画ということでした。

One JAPAN
http://onejapan.jp/

最初に、企画者の横川さんから

「大企業に入ることが目的ではなく、大企業で何をするかという視点を皆さんにもって欲しいと思いこの会を企画しました。大企業で働く社会人の方から、具体的な仕事内容、業界動向、就職活動の進め方について小グループで話しを聞く貴重な機会なので、積極的に質問するようにしてください」


というメッセージの後、本日のスケジュール説明がありました。

<スケジュール>
◆10:35~ One JAPANメンバー自己紹介
◆10:50~ One JAPANメンバーのプレゼン
◆11:05~ 懇談会15分×3回
◆11:50~   本日の振返り
◆12:00~  自由懇談

One JAPANメンバー自己紹介
NHK、NTT東日本、三越伊勢丹ホールディングス、テルモ、DENSO、日本郵便から10名の社会人に参加していただきました。

組織人としてではなく、個人参加の良さが自己紹介に出ていました。

「私は就職活動負け組だったので参考にしないでください!」

「最近会社が世間を騒がせていますが、私個人は一切関係ありません」

「私が今所属している会社は、滑り止めでした」

メンバーが連れてきたお子さん(1歳)も良いタイミングで「パパー」と叫び、緊張していた学生も一気にリラックスモードに変わりました。


自己紹介の後は、One JAPAN副代表の山本さんがOne JAPANの取組みについて、砕けつつも真面目にプレゼン。(前日のグロービスでのプレゼンを引きずり、熱く真面目になり過ぎたとは本人の弁)


懇談会
本日のメインイベントの懇談会です。

15分×3本の真剣勝負!

学生からの真剣な質問に、熱意をもって応える社会人。懇談会は白熱して、とても15分では終わりません。


しかしながら、運営している横川さんは無常にも終了のゴングを鳴らし、次のラウンドへ。

最終ラウンドは、学生が好きな社会人を選んで話しを聞きに行くネルトン方式(古い)。

社会人の皆さんは、自分のところに来なかったらどうしようという不安もあったと思いますが、不安をよそに、特定の社会人に偏ることなく学生は均等に別れたので一安心。学生の気遣い?に感謝。

振返り
最後のセッションは振返り。話しを聞くだけでなく、何を聞いたか、何を学んだかしっかりと振返り、自分の中で落とし込むことが重要・・

とはわかっていますが、学生も聞きたいことが多すぎて懇談会は止まらない

タイムマネジメントの鬼 横川さんも、懇談会からそのままの流れで振返りに突入せざるをえない状況。学生の皆さん、しっかり家で振返りましょう。

本日の振返りの時点で時間をオーバーしていましたが、その後も自由懇談が続き予定よりも30分おして終了しました。


3連休の初日にも関わらず参加してくださった社会人の皆さん、本当にありがとうございました。

One JAPANとして、今後は大学1,2年生向けに、仕事や人生について考える機会を創っていきたいと伺っていますので、また新たなコラボが実現すればうれしいです。



One JAPAN副代表 山本さんからのメッセージ
今日は学生と話しをして、しっかりと自分に向き合っているなと思う反面、就職活動が本格化しているということもあり、視点が狭くなっているなぁと感じました。就職がゴールではないので、自分がやりたいことのために、会社を利用するくらいの気持ちで就職活動を楽しんでください。

参加した学生の声
・目の前の就職活動に追われて焦るあまり、本当に自分がやりたいことを忘れていたので、もう一度、本当に何がやりたいかを考えたい

・自分の行きたい企業の話しを聞くことができ大変勉強になった

・皆さんのような、”かっこいい社会人”になりたいと思った

<教育を知る>芦花小サマーワークショップ 「思考力とコミュニケーション力を育てる《哲学対話》」

芦花小サマーワークショップで、「思考力とコミュニケーション力を育てる《哲学対話》」を実施したのでレポートします。

講座名: 思考力とコミュニケーション力を育てる《哲学対話》

講師 : 河野 哲也 (立教大学 教授 )

内容 :自由な意見と自由な疑問が認められる話し合いの場で、自分たちの考えた問いを好奇心の赴くままに話し合うことで主体性を身につけます

流れ :①哲学対話説明(ビデオ)②問い出し:ホワイトボードにみんなで話し合いたい問いを出す。③2グループで対話(学年シャッフルする。最初5分はアイスブレーキング)④エヴァリュエーションとまとめ

4年生〜6年生まで20名強の児童が集まり、講座は始まりました。

➀哲学対話説明(ビデオ)

河野先生から哲学対話について説明があった後、こどものための哲学映像(哲学プラクティス連絡会)を見て哲学対話のイメージを掴みました。子どもたちからは「なんとなくわかったー」の声が。

  

②問い出し

ホワイトボードにみんなで話し合いたい問いを出しました。

子ども達からは、様々な視点からいろいろな問いが出ましたが、最後は1人2票の持ち点で投票したところ、10票集めてダントツ1位で

テーマ:宇宙の外には何があるのか?

に決定しました。なんて難しいテーマだ。

 

③2グループで対話(学年シャッフルする。最初5分はアイスブレーキング)

学年がシャッフルするようにチーム分けをして、さぁ開始、の前に仲良し同士で隣に座っているのをシャッフルするために、なんでもバスケットをしました。(アイスブレークを兼ねてます)

そして、いよいよ対話開始。各班には、河野先生と大学院生が分かれてファシリテーターを務めます。ファシリテーターは問を投げかけても、答えを言うようなことはしない。議論を進めていくのは子どもたち。  

・宇宙ってどこまでが宇宙?

・宇宙は暗いからその外は真っ白で色がない

・場所、空間はあるが他には何もない

・人間にはわからないものが広がっている

・外ってどういうこと?

・そもそも宇宙におわりはないよね

・いや宇宙に終わりはある

・じゃあ終わり、端、果てにはは何があるの?校庭の終わりは道路があるよね

・どうなってたら果てっていうの

・空間の終わりと時間の終わり

・0から1は生まれないから、何かはあった。何があった。宇宙の外は何もない

堂々巡りをしているようで、最後に「無の概念」 を議論するにいたるという、この間わすが30分。正直、子どもたちの話す内容が高度でついていけない。決して子ども達に知識があるのではなく、物事について深く思考する姿勢の問題なのかな。

④エヴァリュエーションとまとめ

河野先生から、「物事を深く考えたり、みんなで議論したりすることは、いつでもできるので今日で終わりにすることなくこれからも機会を作ってやってみよう」と、まとめの話。


子ども達が書いた講座の感想に、河野先生曰く、歴史的に偉大な哲学者がたどり着いた真理に触れるような記載があったとのこと。知識として教えたわけではなく、対話の中で紡ぎだされ出てくる真理。わずか30分で小学生が偉大な哲学者へ。もちろん、河野先生、大学院生によるファシリテートがあってこそだけど。

子どもの力をなめたらあかん

改めて思った講座だった。

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